11) 側頭部カット、足位置、円運動と体移動

天頂部のカットの足位置とカットでの体の動きを理解していただいたら

今度は次の動き

側頭部の毛髪引き出しと足位置及び体の動きとの関係

側頭部は大勢の理美容師は可なりいい状態でカットする人と可なりまずいカットをするに分
かれます。

最大の問題はここでも足を平行に立っている事です。

これは一番楽な姿勢で長い事立っているには適していますが、ヘアーカットを行う場合は一番適していない立ち方です。

両足を平行に肩幅で立っています。

後方から見た状態

前方から見た状態

写真を良く見て下さい。

まず壁にある垂直線と体正中線が同じ場所にあります。

そこを側頭部のカットの始まり、つまり側頭部頭皮から毛髪を直線で引き出すために、
上体を右方向に動かします。頭部が壁の垂直線から右に動く事が見られると思います

同時にある程度から、さらに引き出そうとすると体を捻って毛髪を引き出さないと出来ない状況に成ります。
下半身の動きに注目してください。

体の上体を移動させてカットする事が一番直線運動を作れるのですが、

足位置が平行ではその範囲が少なく、無理して引き出そうとすると、上体を捻って行います。

この度は横から撮影してみます。最初に両足を肩の幅に広げて平行に立ちます。

壁の垂直線と平行に立ち真横に毛髪を引っ張りだそうとすると、少し動いて体を捻って毛髪を引き出します。

側面から見ても体を捻っていることが理解できます。と同時に左手も当然毛髪を手前に引き出し手いる事が理解できると思います。椅子の後ろに両足を揃えて側頭部をカットすると、前が長く後頭部に向かって短くなってきますし、カット面は斜めに成ります。

足の動きにも注目してください。真後ろでは解らなかった動きが理解できます。


左手の手の甲も当然斜めになってきます。ここでカットすると当然断面は斜めに切れています、毛髪の束が厚ければその分だけ断面が余計出来ます。カット後元の位置に円を描きながら戻ります。

左足を半歩前に出す。

正しく行う場合は、今回は左足を半歩出してください。

天頂部をカットするように一歩踏み出して、2時位置を作る必要有りません。

何で半歩か?

ラジオ体操?やっていますか?両手を大きく前方で交差、回転する運動が有ります、
この時、両手はぶつかりません!それは体が体正中線から丸みを持って後方になるからで、肩は一番後方に有り、肩を支点として前方で交差してもぶつからない様に成っています。

その動きをゆっくりやってみてください、特に片方づつ、そうすると、腕が前方に動く、斜め線で円運動を行っている事が理解できます、
最初の壁に向かって縦線の円運動程ではなくとも、同じ動きをします。

これを調整するには、各個人の肩幅、特に左手で毛髪を引き出すなら、左肩幅分を前に出す事が必要です。それが丁度各個人の足半歩分に当たります。

左足半歩出して、その状態で左手を振ってみてください、今度は左手が、自然に体と平行運動するはずです。それを利用します。
左足を半歩前に出してください。

同じように垂直線に体正中線を合わせて側頭部から毛髪を右方向に引き出します。

ここでは、上体移動が出来ています。体正中線の垂直線から、体が可なりはなれて真横に移動しています。下記の写真でも体が垂直線から離れており、左足は親指が床に少し触っているだけが理解できます

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かなり移動しても水平線上の腕は水平線上から離れず、上下せづ移動しております。此処では上体移動と足の動きが非常に大切です。足は左足の親指が少し地面に付いている上体で上に上げないで(キックしないで)横に動かして足を起こして下さい。体重は右足に移動します。

最後まで行ったら、同じように線上に沿って元に戻ってきます。

手、腕だけで毛髪を引き出すと、手前に引っ張って来る、左手は指が頭皮に対して平行に成りません。

又は前方に引き出しこれも指が頭皮に対して平行に成らず、両方とも正確なカットは出来ません。

体の状態を移動する事で、正確に引き出し、正確にカット出来ます。

今度は左足半歩前に出して行います。左利きの人は当然反対の右足を半歩出します。



今度はそのまま、真っ直ぐに真横に毛髪も引き出します。壁に有る垂直線からぜんぜん離れません。
良く見てください、特に左足を左足の親指部分が僅かに床に付いており、上体を移動させますが、真横では全く 動いていないように見えますが、真後ろから見るとはっきりと動いていることが理解でます。

如何ですか? 足の位置がこれほどカットに重要だと思いましたか??

誤解しないで下さい、これはあくまでも正確に毛髪を切る、カットする事に重点を置いています。

カットのデザインは理美容師さん達の発想の現れですから、これは、残念ながら教える事は出来ません。デザインはあくまで個人の好みの問題だと感じるからです。

12)後頭部カット 足位置、円運動と体移動

 

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